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カトリック光教会 
教会学校勉強会 

ミサの各部 

◆ミサとは何ですか? 

イエス・キリストは十字架にかけられて亡くなられました。逮捕される直前、弟子たちと共にした
最後の晩さんの席でイエスはパンを取り、「これはわたしの体である」と言い、ぶどう酒の杯を取
り、「これはわたしの血の杯、これをわたしの記念として行いなさい」とおっしゃいました。すべ
ての人のためにご自分を与え尽くされたキリストの愛を記念して、教会は 2000 年以上にわたっ
て「パンを裂く式」を行ってきました。これがミサと呼ばれる礼拝集会です。
日曜日は本来、主の復活を祝う日で「主日」と呼ばれます。この日、キリスト信者は共に集い、 
祈り、賛美と感謝をささげ、ミサを祝います。この主日のミサが教会のあらゆる活動の源泉であり
頂点です。カトリック教会のミサには「感謝の祈り」、「賛美の祈り」、「主の晩餐」、「子羊の婚宴」、「パンを割くこと」、「キリストの受難と復活の記念祭」、「聖なるいけにえ」、「賛美のいけにえ」、「霊的いけにえ」、「清い聖なるささげもの」、「神聖な典礼」、「コムニオ(交わりの儀)」、「ミサ聖祭」とあります。
ミサというのは、司祭だけが奉げるものではなく、信徒も司祭と一緒になって奉げていくものです。
また、ミサは司祭個人のものではなく、教会共同体のものです。そのため、ミサを司祭一人で奉げ
ることは現在では勧められていません。必ず、信徒が参加することがミサを行うための一つの条件
ともなっています。
 
◆開祭 

言葉の典礼前に行われること、すなわち、入祭、あいさつ、回心の祈り、あわれみの賛歌、栄光の
賛歌、集会祈願は、開始、導入、準備の性格をもっている。これらの儀式の目的は、一つに 
集まった信者が一致するためであり、また神の言葉を正しく聞き、「感謝の祭儀」をふさわしく行
うよう自らを整えるためである。
 
◆入祭 

会衆が集まってから、司祭が奉仕者とともに入堂する時、入祭の歌が始められる。この歌の目的は、
祭儀を開始し、会衆の一致を 促(うなが)し、会衆の思いを典礼季節と祝祭の神秘に導入し、司祭と奉仕者の行列を飾ることである。
 
◆祭壇の表敬と会衆のあいさつ

祭壇の前に着いたら、司祭と奉仕者は祭壇に表敬する。そのために、司祭は祭壇に接吻する(日本
では合掌して深く礼をする)。司祭は適当であれば祭壇に献香する。
入祭の歌が終わると、司祭と会衆は十字架のしるしをする。それから、司祭は集まった共同体にあ
いさつをして、主の現存を示す。このあいさつと会衆の応答は、ともに集まった教会の神秘を表す。

◆回心の祈り 

会衆のあいさつがすんでから、司祭は短い言葉で、その日のミサを信者説明することが出来る。 
その後、司祭は回心の祈りをすすめる。これは、共同体全体が一般告白をもって行い、司祭の 
ゆるしのことばによって結ばれる。

◆あわれみの賛歌 

回心の祈りの後、あわれみのの賛歌が始まる。

◆栄光の賛歌 

栄光の賛歌は、聖霊のうちに集う教会はこの歌をもって神なる父と小羊をたたえ、祈るのである。
この賛歌を歌うか、または唱えるのは、待降節、四旬節以外の主日、および祭日と祝日、さらにと
くに盛大な祭儀の時である。

◆集会祈願 

次に司祭は会衆に祈るよう勧める。そして一同は、司祭とともにしばらく沈黙する。それは、自分
が神のみ前にいることを意識し、自分の願いを思い起こすためである。それから、司祭は、「集会 
祈願」と呼ばれる祈願を唱える。この祈願によって、祭儀の性格が表現され、嘆願が、司祭のこと
ばによって、聖霊において、キリストを通して、神なる父に向けられるのである。会衆は、嘆願に
心を合わせ、それに同意し、「アーメン」という応唱によって、この祈願を自分のものとする。

◆言葉の典礼 

ことばの典礼の主要な部分を構成するのは、聖書からとった朗読と、朗読の間にある歌である。 
説教、信仰宣言、および共同祈願すなわち信者の祈りは、それを展開し、結ぶものである。説教に
よる解説を伴う聖書朗読の中で、神はその民に語られ、贖いと救いの神秘を説き明かし、霊的な糧
を与えられるのである。そして、キリストは、ご自身のことばによって信者の間に現存される。 
この神の言葉を、会衆は歌によって自分のものとし、信仰宣言によって自己に結合する。また、 
神のことばに養われた会衆は、共同祈願によって教会全体の必要と全世界の救いのために祈りを
ささげる。

◆聖書朗読 

聖書朗読において、神の言葉の食卓が信者に備えられ、聖書の宝庫が開かれる。伝統によれば、 
聖書朗読の務めは座長の役割ではなく奉する。
福音の朗読に最大の尊敬をはらうべきことは、典礼自体が教えていることであって、他の朗読にも
まして、福音の朗読は特別の栄誉をもって飾られている。福音を告げ知らせるために選任された 
奉仕者は、福音あるいは祈りによって自らを準備し、信者はキリストが現存され自分に語っておら
れることを応唱によって認め、公言し、朗読そのものを起立して拝聴するのであり、また福音書に
対しても尊敬のしるしが示されるのである。

◆第一朗読 

集会祈願が終わったら会衆は着席して、朗読の始まるのを待つ。
朗読者は朗読台に行き、朗読聖書を用いて第一朗読を行う。朗読者は朗読の終わりを示すために 
聖書に一礼し、脇に立つ奉仕者は「神に感謝」と答える。
会衆は沈黙のうちに神のことばを味わう。

◆答唱詩編 

「答唱詩編」とよばれる聖歌が歌われます。直前の旧約聖書の朗読箇所にふさわしい聖歌が歌われ
ます。歌は「答唱」と「詩編」の部分に分かれます。詩編部分は会衆の代表者(聖歌隊)が歌う 
こともありますが、教会では全員で歌います。
 
◆第二朗読 

第二朗読は、新約聖書の中から、分けても書簡または使徒言行録、聖パウロの手紙、あるいは黙示
録から行われます。その朗読箇所は、しばしば第一朗読や福音とは関係なく選ばれていますが、 
これらの新約聖書は、イエス・キリストの神秘、その救いのみわざ、そして私たち信仰者の生の 
意味を熟考させるものです。

◆アレルヤ唱 

第二朗読の後には、典礼季節が要求するところに従って、アレルヤ唱あるいは他の歌が続く。 
アレルヤ唱は、四旬節以外のすべて季節に歌われる。一同または聖歌隊、もしくは先唱者が始める。

◆福音朗読 

福音書は、受肉したみことばであるわれわれの救い主の生涯と教えについてのいとも優れた証言だ
からである」と教えました。

◆説教 

説教は典礼の一部であって、大いに奨励されている。それはキリスト者の生活の糧に必要なものだ
からである。説教は祝われている神秘や会衆の特別な必要を考慮に入れて行われるべきもので 
あって、朗読された聖書の内容の一面、もしくはその日のミサの通常式文の一部の説明となる 
はずのものである。

◆信仰宣言 

ミサの中での信条、すなわち信仰宣言は、会衆は聖書朗読と説教を通して聞いた神のことばに共鳴
し、応答し、感謝の典礼を行う前に信仰の模範を思い起こすためである。信条は、主日および祭日
に、司祭が会衆とともに唱えるべきものである。また、より盛大に祝われる特別な祭儀においても
唱えることが出来る。

◆共同祈願 

主日、祝祭日だけでなく、会衆の集まるミサの時には、できるだけ行うようにすすめられている。
意向は通常、次の順序で行う。①教会の必要のため、②国政にたずさわる人々と全世界の救いの 
ため、③困難に悩む人々のため、④現地の共同体のため。
 
◆感謝の典礼 

最後の晩餐において、キリストは過越のいけにえと会食とを制定されたが、主ご自身が行い、 
そしてご自分の記念として行うよう弟子たちに託されたのと同一のことを、司祭が主・キリストの
代理として行うことにより、十字架のいけにえが教会において絶えず現存するものとなる。それは、
キリストが、パンと杯を取り、感謝を捧げ、割って、弟子に与えて、「取って食べなさい、 
飲みなさい。これは私の体である、これは私の血の杯である。これを私の記念として行いなさい」
と仰せになったからである。従って教会は感謝の典礼の祭儀全体を、このキリストのことばと行い
に対応するように秩序づけたのである。
キリストが手に取られたもの、すなわちパンとぶどう酒と水が供えものの準備として祭壇に 
運ばれる。感謝の祈り(奉献文)において、救いのわざ全体に対して神に感謝が捧げられ、捧げ 
ものがキリスト一つのパンを割くことによって、信者の一致が表現され、交わりの儀によって、 
使徒たちがキリストご自身の手から受けたのと同じように、信者は主の体と血を受ける。

◆ぶどう酒の準備 

司祭はぶどう酒と尐量の水をカリスに注いで沈黙のうちに祈る。

◆カリスを供える祈り 

奉納の歌が歌われない場合、声を出してこの祈りを唱えることができる。

◆奉納祈願 

司祭は会衆を祈りに招く。

◆变唱 

司祭は、ミサ典礼書にある七十二の变唱のうちから、その日にふさわしい变唱を選んで唱える。

◆感謝の賛歌 

司祭の变唱に続いて、会衆は感謝の賛歌を歌う。

◆感謝の祈り(奉献文) 

ここで祭儀全体の中心であり頂点である感謝の祈り(奉献文)、すなわち感謝と聖別の祈りが始ま
る。司祭は会衆に、祈りと感謝のうちに心を神に捧げるように招き、共同体の名によって神である
父の栄光をたたえ、救いのわざ全体のため、または日、祝日、季節に従ってそれぞれの特別な理由
のために感謝を捧げる。

◆栄唱 

奉献文の結びの祈り。

◆主の祈り 

聖体拝領に先立ち、まず主の祈りを唱えます。

◆平和のあいさつ 

司祭と会衆との間に平和のあいさつがかわされる。
 
◆交わりの儀 

感謝の祭儀は過越の会食であるから、主の命令に従って、主の体と血は、心の準備の整った信者が
霊の食物として拝領する。パンの分割やその他の準備の儀式はこれをめざしており、これらの儀式
によって信者は、直接、拝領による交わりへ導かれる。パンの分割・・最後の晩餐でキリストが 
行われたパンを割く動作は、使徒時代には感謝の祭儀全体の名称となった。この儀式には実際的な
理由があるだけではなく、わたしたち大勢の者が、一つの生命のパンそれはキリストである。

◆平和の賛歌 

司祭は、パンを割り、小片をカリスの中に入れて、沈黙のうちに祈る。その時、会衆は平和の賛歌
を歌う。パンを割る間、何回も繰り返すことができ、最後に「われらに平安を与えたまえ」で結ぶ。

◆拝領 

拝領前の信仰告自の後、拝領の歌が始まる。拝領者は行列をつくる。司祭は、拝領者一人ひとりに
バンを示しながら言う。
司祭 キリストのからだ。 拝領者 アーメン。

◆拝領祈願 

司祭 ・・・・祈りましょう。
拝領後の沈黙の祈りがなかった場合、会衆はしばらく沈黙のうちに祈る。
・・・・・・。わたしたちの主イエス。キリストによって。
会衆 アーメン。

◆閉祭 

司祭のあいさつと派遣の祝福・・場合によっては、会衆のための祈願、あるいは他の、より盛儀の
式文によって豊かなものとしたり、表現したりする。

◆退堂 

司祭と奉仕者は退堂する。
 

2024年5月~ 担当司祭:グエン・クアン・トゥアン神父

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大人の教会学校資料テキスト一覧 2024年

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2024年6月/7月 ミサの各部

2024年5月 聖霊  聖霊七つの賜物

2024年3月 ノアの箱舟

2024年1月 ミサを生きる(21)  【感謝の典礼】 (7)

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2022年12月 叙唱 待降節 一

2022年6月 ミサを生きる(14)【ことばの典礼】(4)

2022年5月 ミサを生きる(13)【ことばの典礼】(3)

2022年2月 ミサを生きる(12)【ことばの典礼】(3)

2022年1月 ミサを生きる(11)【ことばの典礼】(1)

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